日本のオンカロ 放射性廃棄物 使用済み核燃料最終処分場案

日本のオンカロ 「核のごみ」処理場 放射性廃棄物 使用済み核燃料最終処分場案
非常にセンシティブな話題に言及してみる。

ぼくの立場は現状維持かつ脱原発期待派
再稼働は容認、脱原発に向けて流れを作っていくべきだと思う立場。
人の意見はそれぞれ。

原発の人たちの気持ちもわかる。
しかし原発再稼働即時停止というけれど、代替の電力はすぐに出来ないのが現実。すべての原発廃炉にするには時間もコストも膨大なものになる。
冷温停止状態でもコストがかかっている。
安全に動かせるものは動かして、その間に廃炉コストを回収していく。
もちろん安全が大事だけど、この世にゼロリスクはない。
だから全国民が原発の稼働状況を注視しながら、無駄な電気を抑えて、再生可能エネルギーを促進しながら、廃炉費用を捻出していくべきだと思う。
以上がぼくの意見。
 
東北電力女川原発は600年に一度と言われる東日本大震災地震に耐え、津波に対してはギリギリセーフだった。今では福島第一原発の事故を踏まえ、電源喪失がないようにより安全性を高めている。
女川原発は、東日本大震災というはからずも悲しい実証で安全に冷温停止されたことが証明された。地震が起きて安全に冷温停止できるかどうか安全面での判断では、再稼働は容認できるはず。東日本大震災以上の地震が起きないことを祈るばかりだ。
他の電力会社の原発はシミュレーションでしかやっていない。
出来れば、すべての原発冷温停止しておいてもらった方が心理的な負担は減るので止めておいてもらいたい。停電や電気料金が上がらないようにしながら。
それにもうこれ以上、核のゴミはいらない。しかし電気は欲しい。
石油や石炭ではない火力発電所シェールガスによる発電所に期待したい。
でも何年先、何十年先になるのか。
残念ながら世界の流れは途上国中心に原子力推進が主流だ。
日本はどうなるんだろうか。不安だ。
 
一番悩ましいのは、既存の放射性廃棄物「核のゴミ」をどうするか。 
こうした答えを出さずに即時廃炉を唱えるのは、それこそ「トイレのないマンション」になってしまう。廃炉したものをどこに処理するのか。
まず廃炉だ それから考えよう といっても答えが出ていないのであれば、今までと同じだ。
 
原発脱原発原発推進も、廃炉だ建設だと言う前に、今の核廃棄物処理をどうするか決めるべきだ。せめて筋道だけでも出すべきだと思う。
もう先送りはやめよう。
いまそこにある現実にどう向き合って答えを出すか。
 
原発を作ったのがそもそも間違いだったという反省はあるだろうけれど、当時の世界情勢(東西冷戦も含めて)の流れ、経済(高度経済成長)の流れからいけば、原発は建設されていただろうし、今現在、世界の途上国でどんどん建設されて稼働されている。
 
しかし、どこの国も最終処分の答えを明確に出さずに原発を推進している。
フィンランドをのぞいて。
フィンランドオンカロ(隠し場所)という核廃棄物処理場を作ることを決定した。
今建設中だから、実際には20年後くらいに入れるのかもしれないし、建設完成はもっと先になるのかもしれない。
 
日本国内に同じようなオンカロを作れればいいけれども、地層の問題、地震、火山、反対派住民などで現実的には無理っぽい。
 
反対ばかりで対案を出さない。これでは解決に向かわない。不信感だけが残る。
とりあえず人の意見に左右されず自分の意見を持つことは大事だと思う。
 
ということで暴論に近いけれども、とりあえず自分の案をだしてみる。 
 
・私案1
海外に輸出
最終処分場受け入れの途上国に支援し、世界のオンカロを作ってもらう。
地盤の安定した土地で、今後、地震津波被害も起きないだろうと予想されるところ。
モンゴルの砂漠あたりはどうだろうか。
課題
どうやって運ぶか。陸路だとして、鉄道網を敷くのかどうか、道路を敷設するのかどうか、厳重な警備が必要。
テロのリスク。その国がテロ国家になったときのリスク。
費用。言い値になってしまう。
日本の不要なものを相手国に押し付けるのはどうか。
相手国が世界問題解決ビジネスとして受け入れを表明しているなら別だけど。
参考
モンゴルの核燃料最終処分場計画断念
http://stophamaokanuclearpp.com/blog/?p=7105
 
・私案2
海洋投棄
様々な国が過去、低放射性廃棄物マリアナ海溝に海洋投棄していた。
水中深く、深海へ。
今は条約で規制されているけれど、ロシアは原子力潜水艦の廃棄処分を日本海へ海洋投棄。
流れとしては、中間貯蔵施設で50年くらいかけて冷却し、最終的にはガラス固化して、海洋投棄。
海洋投棄場所は、海溝か南極。
海溝の深海へ。
地点は200海里のおよばないところ。
条約に違反になってしまうけれど、ロシアも違反してそのまま。
実施するときはシーシェパードあたりから妨害されそう。
 
・私案3
宇宙投棄
ロケットで運ぶ。宇宙のはてに送るか、月で保管。
打ち上げ失敗したときのリスクは世界の終わり。
宇宙の果てに送付しても、地球の重力で戻ってしまったらブーメランになって終わり。 
 

おそらく現実は、
原発の保管施設でずっとずっとそのまま。問題先送りのまま。
反対派、推進派、現状維持派 双方断絶を生んだまま、ずっとこのまま続くんだろうな。
答えを出さない日本。あいまいな日本。
それでいいのかもしれないけれど、やはり今回の事故を踏まえて、きちんと筋道を立てるべきだと思う。
 
ぼくは最終的には私案2の海洋投棄(深海処分)が現実的な解だと思う。
政治家は最終処分場をどこに設置するのか、あるいは、核のゴミの処理をどうするか、国民的な合意に向けて働きかけて、指針を示してもらいたいと思う。
悲しいけど50年後の魚はあきらめる。寿司文化も衰退。
50年後、ぼくが生きていない頃に海洋投棄を実施してもらいたい。
深海でどの程度影響が出てくるかわからないけれども、世界中から批判を浴びるだろう。しかし、どの国も答えを出していないで原発を稼働している。(フィンランドをのぞいて)
「使用済み核燃料の処分については50年後、海洋投棄を考える」という筋道を立てて、稼働していけば、50年後、その頃には画期的な解が見つかっているかもしれない。
もしも見つからない時に、とうとう海洋投棄となったら、もしかしたらアメリカが自国の処分施設を提供してくれるかもしれない。
そんな期待を持って自分の意見を表明してみた。
 
結局、アメリカ頼みなのかも。
トモダチ、使用済み核燃料の最終処分もお願い。
50年後、もしかしたらアメリカの属州になっていたりして。
いずれにしても、使用済み核燃料をどうしたらいいか、原発の電力・電気を享受してきた人は、自分なりの意見を持つことは大事だと思う。