リクルートメソッド、米系外資系メソッド、楽天・ユニクロメソッドと

ちきりんさんのリクルートメソッド、米系外資系メソッド、楽天ユニクロメソッドについて考察。
2012-12-26 人も組織も年をとる
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20121226

リクルートメソッド、米系外資系メソッド、楽天ユニクロメソッドとは。
 
1.リクルートメソッド
ある程度の年齢になると独立することを推奨。
独立心旺盛なリクルート社員 誰も定年までいるつもりはない。
若くて優秀な人材が集まるしくみと独立起業に奨励金。
社内を見回しても中高年がいない。というより中高年に見えない。
みんな若々しいし、40歳を過ぎたら独立するのが当たり前の風潮。
40歳で卒業していく。
いわゆるAKB48方式。
 
2.米系外資系メソッド
これは簡単に言えば、実績と連動した昇給がなければクビ。
つまり、ある程度の年齢になって役員に上り詰められなければクビになる。
コンサルタント業界であれば、ある程度の年数を勤務して、パートナーになれなければその人はその会社にとってはお荷物になるというプレッシャー。
お払い箱。外資系ならではの解雇。
外資系金融も同じ。ベテラン社員だからといって給料が上がっていくわけでもない。グローバル企業の場合は国際異動も激しい。
特に中高年は介護が必要な老親がいる場合が多い。海外勤務を命じられて辞職することもある。
 
3.楽天ユニクロメソッド
正確には、楽天ファーストリテイリングのメソッド。
社内英語化により、戦力をグローバル人材に求める。特にアジアは優秀で若い人材が豊富。
英語についていけない日本の中高年世代は居場所がなくなって自ら退職に追い込む。
特に買収先の企業の中高年はやってられるかと軒並み退職していく。
自分の会社がまさか楽天に買収されるとは思っていなかったドメスティックな中高年。
彼らが辞めることで若返り。
社内はすべて公用語として英語。日本人同士でも英語。
もちろん社外での飲み会には規制がないが、楽天の場合は社内にレストランがあるので、駅近くの居酒屋で飲み会なんてことはよほどのことじゃなければない。
というより飲み会なんか行く余裕はないし、会社が終わったら英語スクールに通うのが普通になっている。
もちろん社内での懇親会は、社内なので愚痴を言うのも英語、聞くのも英語。英語ノイローゼになって英語化についていけない中高年は辞めていく。
ユニクロは、一定の年令になれば海外勤務へ。
断れば、僻地勤務や辞表を書くように仕向けるプレッシャー。
もちろんどちらの会社も激務。早朝出勤、仕事は深夜まで。若者でなければ勤まらない。
耐えられない人は、心身壊して退職。そうして人材の新陳代謝をして若返りをはかっていく。
この英語化による若返りの傾向はグローバル企業を目指す企業に多い。
上司が外国人になったり、社内に外国人比率が高まって来ると英語のプレッシャーが。
特に、中高年の役職者の場合、部下に外国人が来た時のプレッシャーは大きい。
自ら降格や転籍、あるいは部署異動を申し出てそのまま退職勧奨になることも。
 
さらに追加していくとすれば 企業の若返りを図る方法として、サムスンメソッドと大企業メソッドも追加したい。
4.サムスンメソッド
お隣韓国のサムスン ここは40歳定年
40歳に役職についていないと定年。
入社時から熾烈な戦い。
日本からの技術者(日本メーカーからの転職組)はノウハウと特許知識をもらったら、ポイ捨て。
韓国語プレッシャーと陰湿ないじめで日本人技術者を追い出す。
 
5.大企業メソッド
日本の大企業のほとんどが採用。
ある程度の年齢になれば、子会社へ出向。そして転籍。
本社では役職がないので人材の受け皿としてグループ企業、子会社、系列会社へ片道出向切符。
しかし、最近は、子会社の経営が厳しい状況なので親会社(本社)からの受け皿を拒む事例が多い。
年金がもらえるまで雇用するよう国からのプレッシャーや補助金あり。
(希望者全員の雇用を65歳まで義務付ける改正高年齢者雇用安定法)
民主党母体の労働組合があるところだけのお話。
雇用規制を強化して高齢者の雇用を守る家父長的な政策は、短期的な痛みを止めることはできるかもしれないが、成長産業への労働移動をさまたげて生産性を低下させる。
 
あと、現実的にはメソッドというわけではないけれど、中小企業あるいはレガシー企業は、若返りを図るためにリストラをしている。
中高年とくに45歳以上をターゲットにした早期退職制度(リストラ)を実施している。
多角経営に失敗し、また2代目オーナーの気分屋社内ベンチャーに失敗しているオーナー企業に多い。
 
2012-12-26 人も組織も年をとる
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20121226